主張

新しさと保守 〜ノーカントリー〜

2007年、コーエン兄弟監督・製作の『ノーカントリー』を観ました。!!!ネタばれ注意!!!麻薬の取引がこじれたあとの現場にたまたま通りかかり、そこから大金の入ったバッグを持ち帰ったモスは、止めときゃあいいのに死にかけている男に水を飲ませてやる…

韓国の快進撃と日本の鎖国、築庭国家、それに『しわあせ』について

テレビも新聞もオリンピック一色の今日この頃だが、かく言う私もちらほらテレビで普段はまったく目にしない競技を眺めて楽しんでいる。特に思い入れのある競技もないので、たまたまテレビをつけたときにやっている試合を見るだけなのだが、そのなかで、とく…

阿部和重について 〜阿部和重対談集〜

『阿部和重対談集』読みました。いま一番自分が読んで面白いものを読んだという気がする。我が意を得た部分もあれば、目から鱗が落ちたという部分もあった。まあとにかく、阿部和重の小説はすべて読もうという気になりました。 ここで一つ、阿部和重について…

紋切り型からの脱出

自分の心身にぴったりと合った職を持たず、創造的な人間でありたいと願いながらもどこか自分を紋切り型ではないかと恐れている、そんな人物が阿部和重の小説にはよく出てくる。私のようなブロガーもまさにそんな一人なのだが。そんな自分に自信のない人間に…

電車の中で人を観察、そして、ゲシュタルト崩壊

電車の中で人の仕草を見るのが好きだ。特に完全に眠りこけているときと、人と会話しているときが狙い目。眠ってるときは言わずもがな、会話しているときも、相手との何層ものレベルにおける情報の交換に精一杯で周囲の人間にまで気が回らないから。目を閉じ…