2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ベラボーにたくましい人々 〜箆棒な人々〜

竹熊健太郎著『篦棒な人々 戦後サブカルチャー偉人伝』読みました。ベラボーに面白かった。 康芳夫(マルチプロデューサー、虚業家 1937年生まれ) 石原豪人(挿絵画家、画怪人 1923年生まれ) 川内康範(月光仮面原作者、生涯助ッ人 1920年生まれ) 糸井貫…

力の関係・古いものと新しいもの 〜受取人不明〜

キム・ギドク監督の受取人不明(2001年)をみました。毎回ながら、やっぱりすばらしい。70年代、米軍基地のある田舎の町を 混血児チャングク(ヤン・ドングン) 女子高校生ウノク(パン・ミンジョン) 似顔絵屋の見習いチフム(キム・ヨンミン) の三人を…

捨て身のパフォーマンスが死刑囚を救う 〜ブレス〜

キム・ギドク監督の『ブレス』(2007年)みました。すばらしい。キム・ギドク映画はどれもみなそれぞれに完璧だからすごい。あらすじ小学生ぐらいの娘と夫婦の三人家族。夫は作曲家で、浮気をしている。妻のヨンは家に閉じこもって素焼きの像ばかりつくって…

むかつく作家のむかつく小説 〜長いお別れ〜

レイモンド・チャンドラーの小説『長いお別れ』(1954年)を読みました。鼻持ちならない小説。!ネタばれ注意!長い小説なのでなんとなくごまかされてしまいそうになるけれど、落ち着いて考えてみるとこれはとても変な、はっきり言えば無理のあるストーリー…

過ぎ去った時間自体の美しさ 〜シン・レッド・ライン〜

テレンス・マリック監督作品(1998年)シン・レッド・ラインみました。ガダルカナル島でのアメリカ軍と日本軍の激しい戦闘とその前後を描く。技術的には。 モノローグ。 美しい映像。物語をとりまく圧倒的な自然。人間の営みの意味が相対化される。 昼間の撮…