初恋の呪縛からの解放 〜ニュー・ワールド〜

テレンス・マリック監督の映画『ニュー・ワールド』みました。ポカホンタスによる、"Mother" という呼びかけから始まる独白が印象的。

!以下はあらすじです。ネタばれ注意!

17世紀の初め。アメリカのヴァージニアにイギリスから入植者たちが船でやってくる。反乱罪で処刑されるはずだったスミス大尉は船長に罪を許され、川上にあるインディアンの王国との折衝役をまかされる。
スミスは川の中で仲間を見失い、インディアンたちに捕らえられる。そして殺されそうになるが、王の末娘ポカホンタスの嘆願により命を助けられる。
スミスはインディアンたちと暮らし始める。インディアンたちの戦い方やダンスを覚え、すっかり彼らとうち解ける。(このあたりは『ラスト・サムライ』を思わせる。)またポカホンタスと恋に落ちる。
やがてスミスは次の船でイギリスへ帰ることを条件に、生きたまま追放されてイギリス人たちの砦に帰る。砦は食べ物が底をつき、川では魚が捕れず、イギリスから持ってきた作物も育たず、ひどい飢餓にあえいでいた。冬が来て状態はますますひどくなる。するとポカホンタスが手下を連れ、王に内緒で食べ物と寒さをしのぐための毛皮を砦に運んでくる。飢えた砦の人々はポカホンタスを神のように拝む。
やがてイギリスからの船団が着き、形成は逆転する。スミスがイギリスに帰らなかったことを知ってインディアンたちは砦を襲うが、逆にイギリス人に攻められる。インディアンの村はイギリス人によって焼き払われる。ポカホンタスはインディアンたちから追放され、砦に人質としてやってくる。
ポカホンタスはイギリスの言葉や風習を覚える。ポカホンタスはスミスと暮らしたがるが、スミスは女王からの命令で新たな冒険に出ることになり、ポカホンタスには「スミスは溺れ死んだ」という嘘を伝える。ポカホンタスは悲しみに打ちひしがれ、抜け殻のようになって砦でくらす。
タバコ農園を営むジョン・ロルフがそんなポカホンタスのことが気になって彼女を雇う。やがてロルフはポカホンタスに恋をする。ロルフはポカホンタスに結婚を申し込む。ポカホンタスはスミスのことが忘れられないままロルフの愛を受け入れて結婚する。
子供が生まれ、幸せな生活が続く。ある日、人の話からポカホンタスはスミスがまだ生きていると聞く。
やがて夫婦はイギリス女王からへロンドンへ招待される。ポカホンタスはロンドンで貴賓として扱われる。ロルフのはからいでポカホンタスはスミスと会う。それでようやく彼女はスミスへの思いから解放され、ロルフや子供たちと生きていく決心がつく。