退屈な自殺 〜ラストデイズ〜

ガス・ヴァン・サント監督『ラストデイズ』みました。

退屈。「薬物中毒のロック・スターの自殺」と要約される、そのままの、またそれだけの内容。スターの孤独、バンドの人間関係、豪邸の荒れ加減、美男子の金髪白人若者が汚い身なりをして自然の中をうろつく、退廃(薬物、奇癖、どこでも寝るなど)、そして自殺、すべてデジャ・ビュな感じ。どうでもいい。

一度だけ出てくる女優がSONIC YOUTHのキム・ゴードンそっくりだと思ったら本人だった。あるシーンの音楽がSONIC YOUTHそっくりだと思ったらサーストン・ムアがmusic consultantとしてクレジットされてた。主役のブレイクが歌うDeath to Birthという曲(「実が熟し、腐っていく……」)がしっとりとしててよかったと思う。ブレイクを演じたマイケル・ピットという俳優が自作した曲らしい。

まあ、こんな映画をみる暇があったら、The Velvet UndergroundのVenus in Fursバナナのこのアルバム)と、それからSONIC YOUTHBad Moon Risingとか)をじかに聴いた方がよっぽど有意義な時間の使い方になるだろう。えっ?ニルヴァーナ?聴かなくっていいって。