パンチドランク・ラブ

ポール・トーマス・アンダーソン監督、2002年製作の映画『パンチドランク・ラブ』を観ました。

!!!ネタばれ注意!!!

ロフトで商売を営む青年実業家バリー。彼にはたくさんの姉がいて、姉たちになにか自分のことを言われるたびに「からかわれている」と思ってブチ切れて、家のガラスを割ったりレストランのトイレで暴れたりする。
姉の一人(『24』でしかめっ面しながらどんな情報でも瞬時に見つけだしてしまう魔法のオペレーター役クロエを演じるメアリー・リン・ライスカブ)の同僚リナ(ラース・フォン・トリアー奇跡の海』でベス(泣!)を演じたエミリー・ワトソン)とバリーは相思相愛の恋に落ちる。バリーは青いスーツ、リナは赤いドレスを着ている。バリーはすぐばれるようなウソばかりついて、観ているこちらはハラハラするんだけど、最後までには全部白状し、おまけにセックス・テレフォンに一度かけたばっかりにつきまとわれるチンピラたちのボス(『カポーティ』のフィリップ・シーモア・ホフマン)とも正々堂々と決着をつけて、観客たちをほっと安心させて映画は終わる。

打楽器だけみたいな音楽と、随所に挿入されるにじみ合う色の帯などの映像、そして強い光が映るときに画面いっぱいに横に伸びる青い光の筋などが独特な感じを醸し出している。