バナナ共和国・ノーベル社会科学賞

サルコジ大統領の二男のジャン・サルコジが、まだ二十三歳の大学生であるにも関わらずラデファンス整備公団(EPAD)の総裁に選ばれそうだという話。
これでフランスもベルルスコーニのイタリアに続いて「バナナ共和国」の仲間入りだ!
とはいえ、フランスの縁故主義は昔からのこと。僕がパリに住んでいたときはシラクがパリ市長だったが、シラクとのコネでアパートの待ちの順番をどうにかしてもらったとかいう話を聞いたことがある。
なにしろ、上にいくほど公私混合がはなはだしいお国柄だ。というか、公私混合という観念がないのかもしれない。むしろ自分の権力を使って身内を喜ばせることが、権力者として尊敬される条件のようにさえなっていて、フランス人はそういったコネをつかって「うまくやる」ことを褒めはすれ、「それはずるいじゃないか」などと言って非難することはまれだ。


ノーベル経済学賞は米インディアナ大のエリノア・オストロム教授(76)と、カリフォルニア大バークレー校のオリバー・ウィリアムソン教授(77)の2氏に。
昨日の朝日新聞の記事から引用。

ノーベル経済学賞政治学者オストロム氏
土俵広げる?選考苦心?

【ロンドン=有田哲文】09年のノーベル経済学賞に、経済学者でなく政治学者のエリノア・オストロム米インディアナ大教授(76)が選ばれた。世界的な金融危機を予知も防止もできなかった経済学には「どう役に立つのか」という疑問符がつきまとう。
……(中略)……
かつて証券市場の過熱に警鐘を鳴らした経験があるシラー米エール大教授は米紙の取材に「今回の受賞には教えられた。経済学は孤立しすぎた。我々は市場の効率性にこだわりすぎた」と語った。邦訳「ヤバい経済学」の共著がある経済学者のレビット氏はウェブ上で「経済学者たちは嫌だろう。この賞が経済学賞ではなく社会科学賞に向かっていることを今回の受賞は示している」とのコメントを載せた。